「ドクターイエロー」引退へ 新幹線の検査専用車両

「ドクターイエロー」の愛称で親しまれている新幹線の検査専用車両は、老朽化などを理由に2027年をめどに運行を終え、引退となる見通しとなったことが関係者への取材で分かりました。

「ドクターイエロー」は、東海道・山陽新幹線の線路を営業車両と同じ速度や条件で走行しながら、▼線路にゆがみがないかや▼設備に異常がないかなどを検査する車両で、車体が鮮やかな黄色であることから、その愛称で親しまれています。
現在、JR東海とJR西日本が1編成ずつ「ドクターイエロー」を保有していますが、このうち、JR西日本は、車両の老朽化などを理由に2027年をめどに運行を終える方針を固めたことが関係者への取材で分かりました。
JR東海も、それより早い時期に運行を終える方向で、「ドクターイエロー」は引退となる見通しです。
引退後については、「のぞみ」などとして運行されている「N700S」というタイプの車両に専用の機器をつけた上で、検査を行う方向で調整が進められています。
「ドクターイエロー」は、イベントなどを除けば一般の客は乗ることができず時刻表も公表されていないため、鉄道ファンなどの間では、「見かけると幸せが訪れる」と言われ、人気を集めてきました。
両社は、こうした内容を近く発表する方向で調整しています。