パリ五輪を前に スポーツメーカー 最新技術を製品に反映

7月に開幕するパリオリンピックに向けて、スポーツメーカーの「ミズノ」が選手の盗撮被害を防ぐためのウエアを開発するなど、各社は最新の技術を製品に反映させています。

スポーツ選手の盗撮被害が問題となる中、「ミズノ」が住友金属鉱山などと共同で開発したのは、赤外線カメラで撮影されても透けにくいウエアです。
ウエアの糸に近赤外線の光を吸収する特殊な鉱物が練り込まれているということで、パリオリンピックでは、バレーボールや卓球の女子、日本代表のユニフォームに採用されています。
会社は、この技術を活用したTシャツを6月から販売しています。
ミズノ材料開発課の田島和弥さんは、「心身ともに安心して快適な状態でプレーができて、いい結果を残してもらいたい。さまざまなウエアに活用できるよう開発を進め、一般向けの販売を増やしていきたい」と話していました。
環境に配慮した製品づくりも進んでいます。
「アシックス」は、選手が表彰台などで着用するジャケットとパンツで、リサイクル素材を使ったり再生可能エネルギーを利用して製造したりしたことなどで、二酸化炭素の排出量を前回大会からおよそ34%削減できたということです。
アシックス開発部の大堀亮さんは、「パリ大会が持続可能な取り組みがテーマの大会なので、それを意識して製造しました。機能を担保しながら二酸化炭素の排出量を削減するという両立が非常に難しかったです」と話していました。