高松塚古墳壁画 一般公開 国宝指定から50年

国宝に指定されてからことしで50年を迎えた奈良県明日香村の高松塚古墳の壁画の公開が18日から始まりました。

昭和47年に発見された明日香村の高松塚古墳の壁画は、現在、古墳近くの施設で保存されています。
ことしは国宝に指定されてから50年の節目の年で、きのうから事前に申し込んだ人を対象にした春の一般公開が始まりました。
施設には、飛鳥美人として知られる「女子群像」や、「青龍」や「玄武」と呼ばれる方角の守り神の壁画が展示されていて、参加者たちは発見当時、空前の考古学ブームを巻き起こした古代の至宝に見入っていました。
滋賀県から来た60代の男性は、「国宝になって50年の節目に見に来ることができてうれしい。子どものころから教科書などで慣れ親しんだ飛鳥美人の色を実際に見られて感動しました」と話していました。
文化庁の米村祥央古墳壁画対策調査官は「多くの人たちの協力と知恵のおかげでこうして残すことができている。日本の国が始まったころに描かれた壁画がいままで伝わっているという歴史のロマンを感じてほしい」と話していました。
壁画の一般公開は、5月24日までです。