JR西 運賃体系統一へ 大阪環状線は最大30円引き上げ

JR西日本は、京阪神エリアで同じ距離でも運賃に差が出るケースがあることを踏まえ、運賃体系を統一するとした申請を国に行いました。
この中では、宝塚線や琵琶湖線などを含む一部の区間では運賃を引き下げる一方、大阪環状線は引き上げるとしています。

JR西日本では、京阪神エリアで国鉄時代に作られた複数の運賃体系が残っていて、利用者が多い都市部の区間では運賃が抑えられている一方、郊外の区間ではやや高めに設定されており、同じ距離でも運賃に差が出るケースがあります。
ただ、宝塚線や琵琶湖線といった路線で利用者が増えていることから、JR西日本は、こうした運賃の差を解消しようと、来年4月から運賃体系を統一することを15日、国に申請したと発表しました。
申請された見直し案では、例えば、▼京都・野洲間は現在の510円から490円に、▼大阪・新三田間は770円から750円に、▼大阪・姫路間は1520円から1460円に引き下げられます。
一方、これまでほかの路線と比べて運賃の上がり幅が抑えられていた大阪環状線については、運賃が10円から30円、引き上げられることになり、▽大阪・天王寺間は210円から240円になります。
▼大阪・三ノ宮間や▼大阪・京都間といった、大手私鉄と競合している区間については、JRは現在の運賃を据え置くとしています。
JR西日本は「複雑な運賃体系を分かりやすく修正するもので、民営化以来の変更となる。会社としての収入が増えない形で郊外の沿線人口の増加に対応していきたい」と話しています。