小野薬品 米バイオ医薬品企業を約3700億円で買収へ

大阪に本社がある「小野薬品工業」は、アメリカのバイオ医薬品企業を24億ドル、日本円にしておよそ3700億円で買収することを明らかにしました。
買収によってがん治療薬の開発などを強化するとしています。

小野薬品工業が買収することを明らかにしたのは、アメリカ東部・マサチューセッツ州にあるバイオ医薬品企業、「デシフェラ・ファーマシューティカルズ」です。
デシフェラはがん治療薬の開発に力を入れていて、胃や腸などの消化管の壁にできるがんの薬を欧米や中国など40か国以上で販売しているほか、がんの新薬の候補を複数、開発しています。
小野薬品は、TOB=株式の公開買い付けでデシフェラのすべての株式を取得する方針で、買収総額は24億ドル、日本円にしておよそ3700億円にのぼる見込みです。
デシフェラ側の経営陣は今回の買収に賛同していて、小野薬品は、ことし9月末までに買収を完了させたいとしています。
小野薬品は、がんや免疫疾患などを「重点研究領域」と定めていて、買収によってデシフェラの創薬能力を活用するとともに、その販売網を生かして自社製品の欧米での販売につなげたい考えです。

【小野薬品会長“イノベーション創出を”】
小野薬品工業の相良暁 会長は4月30日に開いたオンライン会見で「われわれが製造・販売しているがんの治療薬『オプジーボ』の特許は2031年を最後に切れる。今回の買収によって研究・創薬のプラットフォームを得ることができ、新たなイノベーションも創出できる。ポテンシャルを存分に引き出せるように努めていきたい」と話していました。

【住友ファーマ 3150億円の最終赤字へ】
一方、大阪に本社がある「住友ファーマ」は、昨年度(2023年度)の決算が3150億円の最終赤字になる見込みだと明らかにしました。
アメリカで主力製品の1つと位置づけている子宮内膜症の治療薬の販売が伸び悩んでいることを踏まえ、特許権の一部を減損するなどしたことが要因で、最終赤字の額はこれまでの1410億円から大幅に拡大しました。