地震と津波に備えた新庁舎完成 和歌山 田辺市

南海トラフ巨大地震や津波に備えるため、和歌山県田辺市の新しい庁舎が高台に完成し、29日、開庁式が行われました。

田辺市は、現在の庁舎が建設から50年余りが経過して老朽化が進んでいるうえ、海の近くにあるため、およそ1キロメートル内陸にある高台に新しい庁舎を建設しました。
4月29日には完成を祝う開庁式が行われ、真砂充敏市長が「新しい庁舎が命をつなぐ司令塔となり、市民の命を守れるよう職員一同取り組みたい」と述べました。
新しい庁舎は鉄筋コンクリート造りの地上6階建てで、1階と2階をつなぐ柱には免震構造が採用され、南海トラフ巨大地震で想定される最大震度7にも耐えられるということです。
1階部分にある屋内駐車場は災害時におよそ2300人を受け入れられるほか、市長室などがある5階のフロアには災害時に拠点となるオペレーションルームが設けられるなど、防災機能に重点を置いた庁舎となっています。
また、窓口にあるいすやテーブルには紀州材と呼ばれる県産のひのきが使われていて、木の温かみが感じられます。
新しい庁舎での業務は、5月7日から始まります。