大阪・関西万博 フランスとカタール パビリオン起工式

来年の大阪・関西万博に参加するフランスは、23日、会場となる大阪市の夢洲でパビリオンの起工式を行いました。

起工式には、フランス政府の関係者や大阪市の横山市長、それに博覧会協会の幹部らが出席し、工事の安全を祈りました。
フランスパビリオンのコンセプトは「愛の讃歌」で、環境問題の解決へ向けた「自然への愛」などをテーマに、さまざまな企画やイベントを通してフランスの技術や取り組みを紹介するとしています。
建物も環境に配慮しているということで、一部の部材は解体後も再利用できるものを使用するほか、屋内のエネルギー消費を削減できるような設計になっているということです。
建物には展示スペースのほか、庭園やビストロ、それにブティックなども備えられる予定で、来月中にも工事を開始し、来年の年明けごろまでに完成させたいとしています。
フランスパビリオンのジャック・メール 総監督は、「労働力や資材の不足などのため、工事は簡単にはいかないが、いろいろな困難を乗り越えて開幕までにオープンできるようにしたい。多くの人に来てもらい、万博の成功に寄与したい」と話していました。

【カタール パビリオン起工式】
来年の大阪・関西万博に参加するカタールは23日に起工式を開き、建築家の隈研吾さんが手がけるパビリオンのデザインを発表しました。
大阪・関西万博で自前のパビリオンを建設するカタールは23日に万博会場の夢洲で起工式を開くとともに、パビリオンの概要やデザインを発表しました。
それによりますとパビリオンはカタールの伝統的な帆船から着想を得たという木造建築で、外観は船の帆をイメージした白い幕で覆われていて内装には日本産の杉を使用するということです。
デザインを手がける建築家の隈研吾さんは「日本とカタールの似ているところや友好を象徴したいと考えた。白い帆に美しい影を作り、木を用いることで、文化的なサステナビリティーを表現したいと思った」と話しました。
また、万博のカタール政府代表でもあるアルマッリ大使は「単なるパビリオンの建設ではなく後世に残る財産を作りたい」と述べました。
カタールのパビリオンは24日着工し、来年2月末ごろに完成する予定だということです。