関西の貿易収支 資源価格高騰一服で黒字額3.4倍

昨年度の関西の貿易統計が発表され、輸出から輸入を差し引いた貿易収支は、2兆5800億円余りの黒字となりました。エネルギー価格の高騰が一服し、輸入額が減少したことが主な要因で、貿易黒字の額は前の年度から3.4倍となりました。

大阪税関が発表した昨年度1年間の貿易統計によりますと、関西の輸入額は前の年度から12%減少して18兆4590億円となりました。
これは、ロシアによるウクライナ侵攻などを背景に高騰していた原油やLNG=液化天然ガスなどのエネルギー価格が一時期よりいくぶん落ち着いていたためです。
一方、輸出額は前の年度から3.2%減って21兆429億円でした。
円安を追い風に、アメリカへの輸出額が過去最高を更新したものの、中国向けの半導体関連部品の輸出などが減少しました。
この結果、輸出から輸入を差し引いた「貿易収支」は、2兆5838億円の黒字となりました。
関西が貿易黒字となるのは9年連続で、黒字額は、前の年度の3.4倍となりました。
ただ、中東情勢の緊迫化を背景に、最近は再び原油の先物価格が上昇してきているため、大阪税関は、今後の動向を注視していくとしています。