JR西日本 来年春に京阪神エリアなどの運賃体系を統一へ調整

JR西日本は、国鉄時代の運賃体系によって同じ距離でも運賃に差が出るケースがあることを踏まえ、来年春に、京阪神エリアなどで運賃体系を統一する方向で調整を進めていることが関係者への取材で分かりました。
これによって宝塚線などの一部の区間では運賃が引き下げられる一方、大阪環状線などでは引き上げられる見通しです。

JR西日本では、国鉄時代に作られた複数の運賃体系が残っていて、利用者が多い都市部の区間では運賃が抑えられている一方、郊外の区間ではやや高めに設定されていて、同じ距離でも運賃に差が出るケースがあります。
例えば、営業距離が同じおよそ37キロの区間でも、新大阪・神戸間が660円なのに対し、宝塚線の新三田・尼崎間は680円となっています。
ただ、宝塚線や琵琶湖線といった路線では利用者が増えていることから、会社は、こうした運賃の差を解消しようと、来年4月に京阪神エリアなどで運賃体系を統一する方向で調整を進めていることが関係者への取材で分かりました。
見直しによって、宝塚線や琵琶湖線などの一部の区間では運賃が引き下げられる一方、大阪環状線や、京都線などの一部の区間では引き上げられる見通しです。
JR西日本が運賃体系を見直すのは民営化以降、初めてで、変動幅は十円から数十円程度とみられます。
会社はこうした内容を正式に決めた上で国に申請する方針です。