過労死防止シンポジウムで遺族が「息子の死を教訓に」と訴え

過労死をなくすための働き方について考えるシンポジウムが大阪で開かれ、神戸市の病院に勤務し26歳で過労死した医師の遺族が「息子の死を教訓にして過労死をなくしてほしい」と述べ、再発防止を訴えました。

このシンポジウムは、労働問題に取り組む弁護士やNPOなどで作る「過労死防止大阪センター」が大阪市内で開いたもので、およそ30人が参加しました。
この中で神戸市の甲南医療センターで専攻医として働いていて、2022年に自殺し、長時間労働が原因の労災と認定された高島晨伍さん(当時26)の母親の淳子さんが講演しました。
淳子さんは「過労死は組織マネジメントの欠如による人災だ。息子の死を医師の過労死をなくすための教訓にしてほしい」と訴えました。
また、松丸正弁護士は、4月から医師やトラック運転手などの時間外労働の上限規制が始まったことについて、「過労死は、労働時間が適正に把握されていないことが原因だ。上限規制があってもその実効性を保たないといけない」と話しました。