愛媛と高知で震度6弱 兵庫で震度3 地震への備え確認を

17日夜遅く、愛媛県と高知県で震度6弱を観測する地震があり、近畿地方でも兵庫県で震度3を観測しました。
大阪管区気象台は南海トラフ巨大地震との直接の関連性は低いとした上で、改めて地震への備えを確認するよう呼びかけています。

大阪管区気象台によりますと、17日午後11時14分ごろ、豊後水道を震源とするマグニチュード6.6の地震があり、愛媛県と高知県で震度6弱の揺れを観測しました。
この地震による津波はありませんでした。
近畿地方でも兵庫県豊岡市で震度3を観測したほか、大阪や兵庫を中心に広い範囲で震度2や1を観測しました。
今回の地震は南海トラフ巨大地震の想定震源域の中で発生しています。
これについて大阪管区気象台は「南海トラフ巨大地震はプレートの境界付近で発生するのに対し、今回の地震は沈み込むフィリピン海プレートの内部で起きたものでタイプが異なる」として、南海トラフ巨大地震との直接の関連性は低いと説明しました。
その上で、気象台は「大きな地震はいつどこで起きるかわからないので、日頃の備えを十分にしてほしい」と呼びかけています。

【専門家“南海トラフ巨大地震への直接的な影響はないか”】
愛媛県と高知県で震度6弱の揺れを観測した地震について、地殻変動や地震のメカニズムに詳しい京都大学防災研究所の西村卓也 教授は、「今回の地震は、沈み込んでいるフィリピン海プレートの内部で起きた地震と考えられる。この地域では、過去およそ400年間でマグニチュード7クラスの地震が7回発生するなど、時々、大きめの地震が起きることが知られている地域だ。今後1週間程度は同程度の揺れを伴う地震に注意する必要がある」と指摘しました。
また、発生が懸念されている南海トラフ巨大地震との関連性については、「今回の地震は南海トラフ巨大地震の想定震源域の中で発生していて、全く関係がないとは言えないが、地震のメカニズムは異なっていて規模から考えても巨大地震への直接的な影響はないと考えられる」と話していました。