京都 六道珍皇寺の薬師如来坐像 胴体も平安前期制作と判明

京都市の寺が所蔵する国の重要文化財の仏像を詳しく調べたところ、頭と胴体で異なるとみられていた制作時期が、ともに平安時代前期だったことが新たにわかりました。

京都市東山区にある「六道珍皇寺」が所蔵する「薬師如来坐像」は、国の重要文化財に指定されてます。
この仏像は仕上げの技法などから頭は平安時代、胴体と足はそれ以降に制作されたとみられていました。
しかし、去年6月から行われた修理のなかで公益財団法人「美術院」が詳しく調べたところ、頭と胴体は1本の木材から彫られていたことがわかり、ともに平安時代前期のものとわかったということです。
17日は、僧侶およそ20人が仏像の修理が終わったことを祝う法要が行われました。
六道珍皇寺の坂井田良宏住職は「仏様は1000年以上、京都の人に身近な存在としていらしてくれたことがわかりました。これからも大切に守っていきたい」と話していました。
この薬師如来坐像は今月27日から来月6日まで一般にも公開されます。