兵庫県内 ひょうで3人けが 農業用ハウスに穴も 県まとめ

16日夜、兵庫県内で降ったひょうで3人が頭などに軽いけがをしていたことが兵庫県のまとめでわかりました。

県によりますと、16日夜、近畿地方の上空およそ5500メートルにマイナス18度以下の寒気が流れ込み、大気の状態が非常に不安定になり播磨南西部と南東部を中心としてひょうが降りました。
県が県内の各自治体に確認したところ、降ってきたひょうによって、▼明石市で63歳の男性が頭に軽いけがをしたほか、▼加古川市で52歳の女性が手の指と左目に軽いけが、▼播磨町でも73歳の女性が頭に軽いけがをしたということです。
また、姫路市広畑区長町では住宅1軒の屋根に数センチの穴があいたほか、姫路市と神戸市、明石市、それに、たつの市、稲美町、上郡町の6つの市と町で農業用ハウスや牛舎の屋根に穴があいたことが確認されたということです。

【ひょうで住宅や学校など被害相次ぐ 兵庫 姫路や播磨町】
近畿地方は16日夜、大気の状態が不安定となり、兵庫県姫路市ではひょうによる住宅や車への被害が相次ぎました。
神戸地方気象台によりますと、16日午後8時すぎから9時ごろにかけて、姫路市広畑区長町では強い風が吹いて、ひょうが降り、住民から「突風で被害が出た」という通報があったということです。
このため気象台が機動調査班を現地に派遣したところ、突風による被害は見つかりませんでしたが、ひょうによる住宅や車などへの被害が多数、見つかりました。
現地の住宅街では、17日正午ごろでも道路脇の側溝に直径2センチほどのひょうがたまっていました。
降ってきたひょうでカーポートの屋根が壊れた66歳の女性は「家の外に出てみると、大きなものではゴルフボールぐらいの大きさのひょうで一面真っ白になっていました。こんな経験は初めてでびっくりしました」と話していました。
姫路市によりますと、ひょうによる窓ガラスや雨どいなどの被害は、姫路市立の小学校11校、中学校6校、幼稚園6園でも確認されたということです。
また、播磨町によりますと、小中学校や幼稚園など8施設で窓ガラスが割れたり、校舎に雨漏りしたりする被害が確認されたほか、公用車10台がへこむなどしたということです。
現地調査にあたった神戸地方気象台の熊谷達也 次長は「突風による被害は確認できず、ひょうによる被害が主なものでした。この時期は大気の状態が不安定になりやすいので、気象台の防災に関する気象情報に注意して、身の安全を確保してほしい」と話していました。

【近畿地方 広い範囲で黄砂観測 18日にかけて注意】
近畿地方は17日、広い範囲で黄砂が観測されました。
黄砂は18日まで続くとされていて、気象台は見通しが悪い状態となるおそれがあり、交通への影響に注意するよう呼びかけています。
大阪管区気象台によりますと、近畿地方は17日昼前から広い範囲で黄砂が観測されました。
このうち、京都市では物が肉眼ではっきり見える範囲の「視程」が午後3時の時点で7キロメートルと見通しが悪くなりました。
黄砂は18日まで続くと予想されていて、気象台は視程が5キロ未満になった場合は交通への影響に注意するよう呼びかけています。
また、17日の近畿地方は高気圧に覆われておおむね晴れ、午後5時までの最高気温は、▽和歌山県の古座川町の西川で27.4度、▽奈良県の上北山村で27.3度、▽大阪・豊中市で26.5度など各地で夏日となりました。
気象台によりますと、18日の近畿地方は気圧の谷や湿った空気の影響で曇りますが、昼すぎからは高気圧に覆われて次第に晴れ、日中の最高気温は、▽大阪市、神戸市、和歌山市で23度、▽京都市、奈良市で22度、▽大津市で21度と17日よりも下がる見込みです。