ぼさつにふんした人が練り歩く「練供養」 奈良 當麻寺

奈良県葛城市の當麻寺で、ぼさつにふんした人たちが境内を練り歩く伝統行事「練供養」が行われました。

當麻寺の練供養は、平安時代から続く伝統行事で、寺の本尊で国宝のまんだらを一晩で織り上げたとされる中将姫(ちゅうじょうひめ)が、ぼさつに導かれて生きたまま仏になったという言い伝えを再現していて、ことし1月、国の重要無形民俗文化財に指定されました。
14日は本堂で法要が営まれたあと、仮面をかぶってぼさつにふんした人たちが極楽浄土に見立てた本堂を出て、境内に設けられたおよそ110メートルの木造の橋をわたりました。
そして、俗世に見立てたお堂の中に入ると、はすの花をかたどった台に中将姫の像をのせ、一行は本堂に戻っていきました。
奈良県橿原市から来た50代の男性は「奈良の歴史が感じられる行事でした。家庭が幸せであるようにお祈りしました」と話していました。
また、兵庫県伊丹市の60代の女性は、「初めて来ましたが、とてもパワフルで良かったです」と話していました。