奈良 春日大社国宝殿 平安貴族ゆかりの工芸品展示会

平安時代の貴族ゆかりの美術工芸品などを紹介する展示会が奈良市の春日大社で開かれています。

奈良市にある春日大社の国宝殿ではNHKの大河ドラマ「光る君へ」が放送されているのにあわせ、所蔵する平安時代の貴族にゆかりのある美術工芸品などおよそ30点を紹介する特別展が開かれています。
このうち「素文鏡(すもんきょう)」は平安時代、栄華を極めた藤原道長が奉納したとされる青銅製の鏡です。
装飾はほとんどなく、春日大社の祭神が使うという意味の「春日御料」という文字が施されていて、国の重要文化財にも指定されています。
また、平安時代末期に道長の子孫、頼長が奉納したとされる国宝「金地螺鈿毛抜形太刀(きんじ らでん けぬきがたたち)」は当時としては珍しく装飾の金具が金でできていて、藤原氏の当時の権勢をうかがうことができるということです。
春日大社国宝殿の松村和歌子 学芸員は「展示物を通じて当時の華やかさや細かな細工の見事さなどを感じていただければ」と話しています。
展示会は、6月に一部の展示品を入れ替えてことしの8月4日まで開かれます。