高齢者が運転シミュレーター体験し身体機能確認 大阪 門真

春の全国交通安全運動に合わせて、大阪・門真市では高齢のドライバーを対象にした講習会が開かれ、運転のシミュレーターなどを使って身体機能の低下が及ぼす影響などを確認しました。

門真市の運転免許試験場で開かれた講習会には、市内に住む65歳以上の高齢ドライバー14人が参加しました。
はじめに、みずからの判断や行動の早さをゲーム感覚で測定できる機器を体験しました。
2本の棒から降りてくる光を決められた場所で同時につかめるかテストし、身体機能が何歳に相当するかを確認できるというもので、体験した人たちは思いどおりに光をつかめず、驚いた様子でした。
続いて、シミュレーターによる車の運転の模擬体験が行われ、子どもが歩道を歩いている時に飛び出す危険性を予測して減速するといった対応がとれるかを確認しました。
加齢にともなって、運転中は視野が狭まる傾向にあるということで、参加者たちは身体機能の低下が及ぼす影響を実感していました。
参加した73歳の男性は「買い物などに必要なので運転はできるだけ続けたいと思っていますが、講習会に参加してみてこれまで以上に気をつけなければと感じました」と話していました。
警察によりますと、大阪府内で去年(2023年)、交通事故で死亡した65歳以上の高齢者は81人と全体の半数余りを占め、このうち7人が車の運転中に亡くなっているということです。
警察は加齢による身体機能の衰えで運転に不安を感じている高齢者に運転免許証の自主的な返納を勧めていて、大阪では去年、2万1000人余りが自主返納したということです。
大阪府警察本部運転免許課の橋本鎮彦 管理官は「最近、目が見えにくくなったとか、アクセルとブレーキを踏み間違えそうになったといった気づきがあったら、安全運転相談ダイヤル『#8080』に遠慮なく相談してほしい」と話していました。