小林製薬「紅麹」 2人目の死亡事例 1人目と同じ製品摂取か

「小林製薬」の「紅麹(べにこうじ)」の成分を含む健康食品を摂取した人が腎臓の病気などを相次いで発症した問題で、会社は26日、厚生労働省が公表した2人目の死亡事例について摂取していたのが1人目と同じ「紅麹コレステヘルプ」だったと遺族から連絡があったことを明らかにしました。
会社では「原因となった可能性がある」として詳しい状況を調べるとしています。

小林製薬は「紅麹」の成分を含む健康食品を摂取した人が腎臓の病気などを発症したことから、この成分を含む3種類の健康食品の使用中止を呼びかけるとともに回収を進めています。
会社は27日正午に、26日、厚生労働省が公表した2人目の死亡事例について発表し、遺族から「紅麹コレステヘルプを摂取していた」と連絡があったことを明らかにしました。
使用歴や死亡した時期は確認中だということですが、会社では「原因となった可能性がある」として詳しい状況を調べるとしています。
また、会社では来月(4月)1日に大阪市で予定していた新入社員の入社式を中止にすることを決めました。
今回の問題の対応を優先させるとしています。

【製品を摂取の女性“本当に怖い”】
「小林製薬」の「紅麹」の成分を含む健康食品を摂取した人が腎臓の病気などを発症した問題で、想定していない成分が含まれている可能性があるとされている製品を摂取していた女性がNHKの取材に応じました。
これまでのところ体調に異常はないということですが、「入院や死亡例も出てきていて本当に怖いです」と不安な心境を明かしました。
栃木県に住む40代の女性は、健康診断でコレステロールの値が基準を上回ったことを受け、去年(2023年)10月ごろから小林製薬の「紅麹コレステヘルプ」の摂取を始めたということです。
この製品を選んだ理由について、「コマーシャルで小林製薬の製品が多く宣伝されているほか、母親もこの会社の製品を使用していたので信頼していた」と話し、摂取を始めてからおよそ2週間後には、コレステロールの値が下がったということです。
このためまとめ買いして毎日3粒ずつ摂取してきましたが、今回の問題を受けて手元にあった製品4袋を調べたところ、いずれも想定していない成分が含まれている可能性があるとして公表されている製造番号だったということです。
これまでのところ、体調に異常はないということですが、近く、病院で検査を受けることにしています。
女性は「日がたつにつれて、入院や死亡例も出てきていて本当に怖いです。私よりも長く摂取している人もいると思うので、詳細な調査をして原因を突き止め、早く公表してもらいたいです」と話していました。