大阪 茨木 計画立案から50年余 安威川ダム工事完了し式典

大阪北部を流れる安威川の水害を防ぐことを目的とした茨木市の安威川ダムの工事が、計画の立案から50年余りを経て完了し、20日式典が開かれました。

茨木市の安威川ダムは昭和42年の豪雨で安威川が氾濫し、流域が大きな浸水被害を受けたことをきっかけに計画されました。
用地交渉が難航し、国のダム事業見直しの対象になるなどして大阪府が計画を立案してから半世紀を経た平成26年からダム本体の工事が始まり、このほど周辺の整備を含めて総事業費が1676億円になる工事が完了しました。
式典には関係者100人余りが出席し、吉村知事が「地球環境の変化で水害が非常に増えている中住民の命や財産を守る安威川ダムが完成したのは大きな事だ。都市近郊のダムでもあり地域のにぎわい作りにもつなげられると思う」と述べました。
完成した安威川ダムは、▽高さおよそ76メートル、▽幅およそ337メートル、▽総貯水量は1800万立方メートルで、本体は去年9月から運用が始まっています。
大阪府は、流域で1時間に80ミリの100年に一度の頻度にあたる雨が降っても住宅地や重要な交通網がひしめく下流での洪水を防ぐことができるとしています。
また、周辺には茨木市が「ダムパークいばきた」と名付けてダムの両岸を結ぶ歩行者用の吊り橋や飲食エリアなどを整備する予定で地域活性化の拠点としても活用されることになっています。