災害の記憶伝える絵本が完成 神戸

阪神・淡路大震災など災害の記憶や教訓を次の世代に伝えていこうと、防災をテーマにした絵本3冊が完成し、17日、記念のフォーラムが開かれました。

神戸市の「人と防災未来センター」などは災害の教訓や記憶を広く語り継ぐため、防災をテーマにした絵本作りを進めています。
このほど完成した3冊の絵本の出版を記念するフォーラムが神戸市で開かれ、それぞれの作品がお披露目されました。
このうち、「たったひとつのおやくそく」は小学生の女の子が学校帰りに地震に遭いますが、「大地震が起きたらすぐに神社に逃げる」という約束を守り、無事に母親と再会できるストーリーで、いち早く避難することの重要性を伝えています。
このあと、防災に携わる研究者などによる講演があり、福島県双葉町にある「東日本大震災・原子力災害伝承館」の瀬戸真之学芸員は「震災当時に生まれていない世代が増えてきた中、絵本は小学校の防災学習に加え、親が当時の状況などを伝えることができる」と述べました。
「たったひとつのおやくそく」の絵を担当した金澤麻由子さんは「日本以外の国や地域でも絵本を読んでもらい、災害が起きた時にどうするか話し合ってほしい」と話していました。
3冊の絵本は今月下旬から販売されるということです。