「帰宅困難者支援システム」神戸市が来月から運用 全国初

災害時に自宅に帰れなくなった人たちが一時的に身を寄せる施設を自分で検索し、行き方などを調べることができるシステムを神戸市が開発し、来月から運用を始めることになりました。
こうしたシステムの運用は全国で初めてだということです。

神戸市は、大規模な災害で自宅に帰るのが難しくなった、いわゆる帰宅困難者が一時的に身を寄せる場所として、市内のホテルやホールなど26の施設に協力を求めています。
市が開発した「帰宅困難者支援システム」は、来月から運用が始まり、スマートフォンなどで、近くにある施設を検索できます。
家族の人数のほか、子どもや高齢者、障害者がいるかどうかなどの情報を入れると、適した施設が表示され、予約や道順の確認もできます。
英語や中国語、韓国語、それにベトナム語にも対応しているということです。
こうした施設は、これまでは公園に避難した人などを市の職員が振り分けることにしていましたが、市は、それぞれの人が自主的に検索して向かえるようになると説明しています。
このシステムは、市のホームページから利用でき、主な駅周辺の看板などにアクセスするための2次元コードを表示することにしています。
こうしたシステムの運用は全国で初めてだということで、神戸市の久元市長は、「使えるシステムがあることを念頭に置き、冷静に身を守ってほしい」と話しています。