京都 “古刹を売却”虚偽情報がSNSで拡散 注意呼びかけ

京都市左京区にある寺院「実相院」が売りに出されているという虚偽の情報がSNSで拡散され、寺に問い合わせが相次ぐ事態となりました。
寺では「風評被害も甚だしい」として注意を呼びかけています。

「実相院」は、鎌倉時代創建とされる古刹(こさつ)で、観光名所としても知られています。
寺によりますと5日夜、旧ツイッターのXに「中国のSNSで実相院が売却されています。購入者を探しているということですが事実なのか」という投稿がありました。
一緒に投稿された中国のアプリの画面とされる画像には「京都、寺、土地10000平米」などと記され、「実相院」の門の写真が使われています。
投稿は拡散され、寺には問い合わせが相次ぐ事態となりました。
寺は6日、SNSとホームページで「中国のSNSで売りに出されているという投稿が拡散されていますが、そのような事実は一切ありません」などと発信し、注意を呼びかけています。
Xの投稿者からはその後、虚偽の情報を不用意に拡散してしまったとして謝罪があり、この投稿は削除されたということです。
寺では建物の修復のためクラウドファンディングなどで募金活動を行っていたということで、「募金活動を続ける中、このような情報拡散があり、SNSの恐ろしさを感じました。風評被害も甚だしいです」とコメントしています。