大阪の研究機関など 生成AI活用の”問診”システム開発へ

AIを活用して医療現場の負担を減らそうと、医師の問診を支援する新たな会話型のシステムを大阪の研究機関などが開発することになりました。

これは大阪・茨木市にある「医薬基盤・健康・栄養研究所」などが会見を開いて発表しました。
医療現場では4月から医師の働き方改革が本格的に始まり、現場の負担を減らしながら医療の質をどう保つかが課題になっています。
グループは診療の中で時間のかかる「問診」に着目し、生成AIを活用した新たな会話型のシステムを開発する計画を明らかにしました。
新たなシステムは医師の姿をしたバーチャルの分身、アバターが症状などを聞き取ったり治療の流れを説明したりする仕組みで、今後、各学会の診療ガイドラインをAIに学習させながら大阪市にある大阪国際がんセンターでテストしていくということです。
実用化されるのは来年以降の予定で、来院する前にWEB上で使ってもらうことで診察時間の短縮などを目指すということです。
システムで集めた情報はデータベース化して新たな治療法の開発などにも活用するということで、医薬基盤・健康・栄養研究所の中村祐輔理事長は、「医療現場の負担軽減と問診で集めた情報の活用を一度に行うシステムにしたい。集めた情報を使って新薬の開発などにもつなげたい」と話していました。