京都 宇治 平等院 創建した藤原頼通をしのぶ「関白忌」

京都府宇治市にある世界遺産の平等院で、寺を創建した藤原頼通をしのぶ法要、「関白忌」が営まれました。

「関白忌」は、平安時代に関白として権勢をふるい、平等院を創建した藤原頼通をしのんで毎年3月2日に営まれ、地元では春の訪れを告げる行事として親しまれています。
ことしは頼通の没後950年の「大遠忌(だいおんき)」とされ、国宝の「鳳凰堂(ほうおうどう)」には緑や紫の「けさ」を身につけた僧侶などおよそ20人が集まりました。
そして、本尊の「阿弥陀如来坐像(あみだにょらいざぞう)」の前で僧侶がお経を読み上げる中、はすの花びらをかたどった「散華(さんげ)」と呼ばれる紙がまかれました。
鳳凰堂の周りでは、訪れた人たちが、厳かな法要の様子を見守っていました。
平等院の神居文彰 住職は「紫式部からも高く評価された頼通のように、暴力ではなく、ことばで他者との結びつきを深められる社会になることを願っています」と話していました。