奈良 “アインシュタインのピアノ” 修理終え初の演奏会

奈良市の老舗ホテルに展示されている世界的な物理学者アインシュタインが演奏したピアノの修理が終わり、23日、初めての演奏会が開かれました。

奈良市にある「奈良ホテル」では、1922年にアインシュタインが奈良を訪れた際に弾いたピアノを展示しています。
ピアノは製造から100年以上がたち、老朽化で音が出にくくなっていたため、1月から弦をたたく部品をすべて交換する大規模な修理が行われていました。
修理を終えたピアノは2月7日にホテルに戻り、23日、修理後初めての演奏会が開かれました。
演奏会では、奈良県出身のジャズピアニスト、秋田慎治さんが「星に願いを」や「春よ、来い」など6曲を披露し、訪れた人たちは100年の時を超えてよみがえった音色に静かに聞き入っていました。
訪れた大阪市の60代の女性は「修理の前より柔らかい音色が出ていて聞きほれてしまいました。後世に残していってもらいたいです」と話していました。
このピアノはふだんは弾くことはできませんが、ホテルでは今後も音色を楽しんでもらおうと演奏会を開くことにしています。