宝塚歌劇団員死亡 歌劇団側“一部がパワハラ”遺族側に伝える

宝塚歌劇団に所属する25歳の劇団員が死亡し、遺族側がパワハラがあったなどと主張している問題で、歌劇団側は、一部がパワハラにあたることを認め、遺族側に伝えていたことがわかりました。

宝塚歌劇団の宙組に所属していた25歳の劇団員が去年9月に死亡した問題では、歌劇団は、去年11月、長時間の活動などで強い心理的負荷がかかっていた可能性は否定できないとする一方、いじめやパワハラは確認できなかったとする調査報告書の内容を公表しました。
これに対し、遺族側の代理人弁護士は、調査報告書の問題点を指摘する意見書を提出し、パワハラにあたる行為はあわせて15にのぼると主張していました。
こうした中、歌劇団や歌劇団を運営する阪急電鉄は、その一部がパワハラにあたることを認め、遺族側に伝えていたことが関係者への取材で分かりました。
また、歌劇団側は、少ない人数で公演に向けた準備を取りしきるのを余儀なくされる状況があったことを踏まえ、組織の管理体制にも問題があったことを謝罪する方針です。
ただ、両者の見解には隔たりが残されているということで、引き続き協議を続けるとしています。
この問題をめぐっては、先月(1月)の協議の際、遺族側は、歌劇団側から「明確に従来の見解を変更し、遺族側の意見に相当程度配慮した内容が述べられた」とする一方、「歌劇団側と遺族側の見解には一致しない点が相当程度、存在している」としていました。