“きつ音に理解を” 大学生が自身の経験などを語る研修会

ことばを発しようとしてもなかなか出てこなかったりことばを繰り返したりするきつ音について、教育現場で理解を深めてもらおうと、きつ音のある大学生が自身の経験などを伝える研修会が21日、和歌山県橋本市で開かれました。

この研修会は、橋本市の初芝橋本高校で行われ、講師は、この高校の卒業生できつ音のある大学3年生の藤原実緒さんが務め、教職員30人が参加しました。
藤原さんは、大学の授業で、レポートを発表する際に声が出なくなり、教授から「書いてあることを読むだけだから早く読むように」と言われ、よりことばが出なくなった経験を語りました。
そして、ことばが詰まった時に求める対応は、言い終わるまで待つことや内容を推測して代わりに話してもらうことなど、当事者によって異なることを説明しました。
そのうえで藤原さんは、「不安を感じる子どもがいちばん頼りにしているのは先生で、先生の理解があればその子の学校生活はまったく違うものになる」と呼びかけていました。
参加した教員は「知らず知らずのうちに生徒を傷つけていることがあるかもしれないと思いました。改めて生徒の思いに寄り添っていきたいと感じました」と話していました。
藤原さんは「この研修で先生たちに少しでもきつ音について知ってもらい、これからの対応にいかしてもらえたらうれしいです」と話していました。