神戸 須磨区 工事中の宿泊施設で火事

19日夜、神戸市須磨区にある工事中の宿泊施設で火事がありました。
消火活動が続いていて、警察と消防が逃げ遅れた人などがいないか確認を進めています。

消防によりますと、19日午後6時半ごろ、神戸市須磨区西須磨にある宿泊施設「須磨観光ハウス」で「建物全体が燃えている」と近所の人などから通報が相次ぎました。
消防車など23台が出て、消火活動が続いています。
この宿泊施設は耐震工事のため休館していて、宿泊客はいなかったということです。
現場は山陽電車の須磨浦公園駅から北西におよそ200メートルの場所で、警察と消防が逃げ遅れた人などがいないか確認を進めるとともに、火事の原因を調べています。

ホームページや公式のSNSなどによりますと、「須磨観光ハウス」は、神戸の迎賓館として昭和初期に建てられました。
宿泊施設のほかレストランとしても営業していましたが、耐震工事のため、今月(2月)から休業しているということです。

【現場近くの人は】
火災現場の近くにある特別養護老人ホームでセンター長を務める40代の男性は「午後6時50分ごろ、退勤しようとしていた職員が火災に気づいたので、私が消防に通報しました。木が燃えたような焦げた臭いがして外に出て西の方角を見ると黒煙が上がっていたほか、パチパチとガラスが割れるような音もしました」と話していました。
そして、「こうした大規模な火事を見るのは初めてなので驚いています。高齢者が入居する施設なので避難しなければならないかと思いましたが、火の手は徐々に弱まってきている印象です」と話していました。

近くに住む80代の男性は、「家に燃え移らないか心配になって様子を見に来ました。赤い火が出ていて、ポンポンという大きな破裂音もしていました。こんな火事は初めてで、とても怖かったです」と話していました。

近くの病院に勤務している40代の薬剤師は、「仕事をしていたら消防車が来る音がして、外を見たら建物がすごい勢いで燃えていました。黒煙が上がって火の粉が風に舞い、何かが崩れ落ちるガシャンという音も聞こえました。入院患者もいるので心配で、火が迫ってこないか 恐怖でした」と話していました。