大阪 富田林 2歳児置き去り死亡事件 祖母に懲役9年の判決

おととし(2022年)、大阪・富田林市で2歳の女の子をベビーサークルに置き去りにし、熱中症で死亡させたとして保護責任者遺棄致死などの罪に問われた祖母に、大阪地方裁判所堺支部は、「日常的な虐待があり、テーマパークで遊びたいという身勝手な目的で尊い命が奪われた」などとして懲役9年の判決を言い渡しました。

おととし6月、大阪・富田林市の団地で、置き去りにされた小野優陽ちゃん(当時2)が熱中症で死亡しました。
祖母の小野真由美被告(47)は、優陽ちゃんの手足を縛ったうえ、ベビーサークルの中に3日間にわたって閉じ込め、十分な水分や食事を与えず熱中症で死亡させたとして、保護責任者遺棄致死と監禁の罪に問われました。
これまでの裁判で小野被告は、起訴された内容について「緊縛した事実はない」などとして一部を否認しています。
16日の判決で、大阪地方裁判所堺支部の藤原美弥子 裁判長は、「遺体には圧迫痕があり、小野被告の子どもの証言と客観的な証拠が整合している」として優陽ちゃんの手足を縛ったと認定しました。
そのうえで、「優陽ちゃんは日頃から十分な食事を与えられないなど、日常的な虐待を受けていた。養育の手間を煩わせることなくテーマパークなどで遊びたいという被告の身勝手な目的で、2歳11か月という尊い命が奪われた結果は重大だ」などとして検察の求刑どおり、懲役9年を言い渡しました。
この事件では、小野被告と同居し、同じ罪に問われた桃田貴徳被告(52)に1審で懲役6年が言い渡され、その後、控訴しています。