“幻の城” 坂本城跡で長さ約30mの石垣など発見 大津

戦国時代の武将、明智光秀が築いた大津市の坂本城跡で、長さがおよそ30メートルにわたる石垣などが見つかりました。
大津市は「“幻の城”とも呼ばれる坂本城の規模の解明につながることが期待される」としています。

大津市の坂本城は、織田信長が比叡山延暦寺を焼き打ちしたあと、明智光秀に命じてふもとのびわ湖のそばに築かせたとされていますが、15年ほどで廃城となり“幻の城”とも呼ばれています。
大津市は、宅地の造成工事が計画されている場所で発掘調査を進めていて、このほど三の丸の石垣や堀とみられる遺構が見つかりました。
石垣は高さおよそ1メートル、長さはおよそ30メートルにわたっています。
この石垣と堀が城の最も外側の囲いになっていた可能性があり、その場合、びわ湖の湖岸に位置する本丸からの距離はおよそ300メートルで、これまで推定されていた距離と比べておよそ100メートル短いということです。
大津市は「“幻の城”とも呼ばれる坂本城の規模の解明につながることが期待される」としています。
大津市文化財保護課の岡田有矢 技師は「どのような過程で大きな石垣を使うようになったのか、慎重に調査を進めていきたい」と話しています。
大津市は今月(2月)10日と11日に市民向けの現地説明会を予定していて、参加方法については市のホームページに掲載するとしています。