ふるさとイベント大賞 淡路島 “海上で映写”の映画祭が大賞

海の上に張られたスクリーンに映画を上映して砂浜から楽しむ淡路島での催しが全国の地域おこしのイベントを表彰する「ふるさとイベント大賞」の大賞に選ばれました。

「ふるさとイベント大賞」は、地方自治体などでつくる財団法人が地域の個性を生かした全国各地のユニークなイベントを表彰しているもので、ことしは応募のあった92のイベントの中から、洲本市で行われた「うみぞら映画祭 in 淡路島」が最高賞にあたる大賞に選ばれました。
この催しは、洲本市の大浜海水浴場でクレーンを使って沖合に高さおよそ6メートル、幅10メートルほどの巨大なスクリーンをつり下げて映画を上映し、砂浜から楽しむものです。
2016年に始まり、去年5月に開催された際には2日間でおよそ8000人が来場したということです。
選考では、地域資源である海を生かしながら、地元の人たちが一緒にイベントを盛り上げたことなどが評価されたということです。
実行委員会の大継康高 事務局長は、「回数を重ねるごとに地域の人たちが参加して盛り上げてくれるようになり、淡路島の魅力が詰まったイベントになってきた印象です。映画祭をきっかけに全国から淡路島に来ていただき島全体を楽しんでもらいたい」と話していました。

【「うみぞら映画祭」とは】
「うみぞら映画祭 in 淡路島」は、兵庫県洲本市で行われているイベントで、これまでに7回、開催されています。
大浜海水浴場の砂浜を“映画館”に見立てるもので、海の中にクレーンでスクリーンを張って上映しています。
初めて行われたのは2016年。
企画したのは、地元・洲本市の出身でイベントプロデューサーの大継康高さんで、立ち上げた思いについて、当時、「海の映画館があるのなら1回、淡路島に行ってみようとか、そうしたいろいろなきっかけになればいい」と話していました。
大継さんは初めての映画祭では、みずから監督を務めて映画の制作も行いました。
淡路島出身の俳優や高校生などが出演するなど地元の人たちの協力を得ながら全編淡路島で撮影されました。
初めての映画祭には3日間でおよそ3000人が訪れ、その後、スクリーンをさらに大きくしたほか、映画のほかに乗馬体験や「SUP」などのマリンスポーツを楽しむ企画なども充実させてきました。
また、イベントに合わせて海岸の清掃活動なども行っていて、この映画祭を島の環境を守りながら魅力を楽しめるイベントとして発信していきたいとしています。
今回、最高賞となる大賞を受賞したことについて、大継康高さんは、「故郷で一番好きな場所である大浜海水浴場で多くの方がぼーっとできるようなイベントが開きたいと始めました。回数を増すごとに地域の人たちが参加して盛り上げてくれるようになり、淡路島の魅力が詰まったイベントになってきたという印象です。受賞をうれしく思います」と話していました。
「うみぞら映画祭 in 淡路島」は、ことしも4月に開催される予定です。

【「ふるさとイベント大賞」とは】
「ふるさとイベント大賞」は、全国各地で行われている地域の活力を生み出すイベントを表彰して全国に紹介することで、地元のイベントがさらに発展していくことを応援しようと設けられた賞で、今回が28回目です。
選考では企画が▽風土や産業、文化など地域資源を積極的に活用しているかや▽新たな地域の魅力を創り出しているかどうか。
そしてイベントの効果として▽地場産業の振興や観光客誘致など経済的な波及効果があるかや▽地域の知名度アップに貢献しているかどうか。
また、運営にあたって▽地域住民が積極的に参加していることや▽地域の内外を問わず、交流や連携が行われているかなどが評価のポイントとなるということです。