和歌山 民間開発のロケット初号機 “3月打ち上げへ調整中”

和歌山県にある国内初の民間のロケット発射場では初号機の打ち上げの延期が続いていましたが、ことし3月に行う方向で調整が進められていると県や地元の自治体に伝えられたことがわかりました。

打ち上げが予定されているのは、キヤノンの子会社など4社が共同で出資して設立した宇宙開発ベンチャー「スペースワン」が開発した、人工衛星を格安で打ち上げるための小型ロケットです。
和歌山県串本町には、民間としては国内初となるロケット発射場が整備され、当初、初号機の打ち上げをおととし3月としていました。
しかしその後、▽新型コロナウイルスの感染拡大などの影響で半導体など必要な部品の調達が遅れ、▽安全に発射できるかどうかの試験に時間がかかっているなどとして打ち上げは4回延期されました。
関係者によりますとこのほど打ち上げのめどが立ち、ことし3月に行う方向で調整が進められていると、県や地元の自治体に伝えられたということです。
「スペースワン」は1月26日に打ち上げについて地元自治体などに詳しい説明を行う場を設けるとしています。
この初号機の打ち上げが成功すれば、民間による宇宙ビジネスに弾みをつけると期待されます。