捜査で訪れた住宅で窃盗の罪 京都府警警部補 起訴内容認める

捜査で訪れた住宅から現金を盗んだ罪などに問われている京都府警察本部の警部補の初公判が12日に開かれ、警部補は起訴された内容を認めました。

京都府警察本部捜査2課に所属する警部補、林謙司被告(57)は4年前(2020年)、京都市の高齢者の住宅から現金およそ300万円を盗んだほか、5年前(2019年)にも捜査で訪れた別の住宅から現金およそ10万円と腕時計を盗んだなどとして窃盗の罪に問われています。
12日、京都地方裁判所で開かれた初公判で、林警部補は「間違いありません」と述べ、起訴された内容を認めました。
検察は冒頭陳述で、「特殊詐欺を防ぐための金融機関からの通報で1人暮らしの認知症の高齢者が多額の現金を保管していることを知り、『詐欺などの被害にあっていないか』といって住宅を訪れて現金を盗んだ」と主張しました。
さらに「別の捜査で訪れた亡くなった人の自宅でも遺書などを探す際に見つけた現金と腕時計を盗み、盗んだ金は、飲食代やカードローンの支払いにあてていた」などと述べました。
このあとの証拠調べで検察官は被害者の供述調書を示し、「警察官なので信用していたが亡くなった息子が大切にしていた腕時計や現金を盗まれ、息子の魂が踏みにじられた。厳しい処罰を受けてほしい」と読み上げました。
次回の裁判は3月1日に開かれる予定です。