能登半島地震“避難所で感染症相次ぎ搬送も” 大阪赤十字病院

能登半島地震の被災地で10日まで、医療活動を行っていた大阪赤十字病院の医療チームが戻り、避難所ではインフルエンザなどの患者が相次いでいて、症状が悪化し救急搬送されたケースもあると報告しました。

大阪赤十字病院の黄文禧 医師など10人は10日までの3日間、石川県輪島市にある2か所の避難所で医療活動を行い11日、大阪に戻りました。
黄医師によりますと、避難所では発熱などの症状を訴える人が相次いでいて、高齢者を中心に合わせて20人余りがインフルエンザや新型コロナと診断されたということです。
多くは軽症でしたが、今月9日には80代の女性が40度の高熱を出すなど症状が悪化し、救急搬送されたということです。
黄医師は「家族に限らず、同じ避難所で過ごしている人の間で感染症が広がっていた。マスクを着用せずに会話をしたり、換気などの対策が十分でなかったりしたことが感染を広げる原因になった可能性がある。手や指をアルコール消毒をする際もしっかり手にすり込むなど、基本的な対策を続けていくことが大切だ。元気だった人が発熱などをきっかけに突然症状が悪化することもあるので、亡くなる人が出ないよう避難所でもできるだけ早い段階で治療につなげる態勢をとる必要がある」と話していました。