大津の石山寺 塔のような独特の形の鏡餅供えられる

正月を前に滋賀県大津市の石山寺では餅とみかんを塔のように積み重ねる鏡餅が供えられました。

大津市にある石山寺では、毎年12月30日に古くから伝わる、独特の飾り方をした鏡餅を本尊の如意輪観音半跏像に供えています。
30日は、寺の僧侶や職員が国宝の本堂に集まり、直径15センチほどの平たい餅とみかんを5段の層になるように積み重ね、さらに餅だけを5段積み上げていきました。
最後に1番上にみかんの一種「だいだい」を置き、高さ50センチほどの塔のような形に仕上げました。
寺によりますと、この鏡餅は釈迦の遺骨を納めた仏塔の形に由来していて、石山寺独特のものだということです。
寺では、一般的な2段の鏡餅も境内のお堂など115か所に供え、新年を迎える準備を整えていました。
石山寺の鷲尾龍華座主は「ことしは悲しいことも多く争いがまだ終わっていないことも重く受け止めて積ませて頂いた。来年はそれがおさまって人の心に平和が戻る1年になって欲しい」と話していました。