京都 東と西の本願寺 恒例の「すす払い」1年のほこりを払う

ことしも残すところ10日余りとなり、京都にある東と西の本願寺ではお堂にたまった1年のほこりを払う恒例の「すす払い」が行われました。

本願寺の「すす払い」は、新年を迎える準備として毎年12月20日に行われる年末の恒例行事で、浄土真宗の中興の祖とされる蓮如が活躍した室町時代には行われていて、500年以上続くと伝わっています。
このうち、京都市下京区の西本願寺では、国宝の御影堂(ごえいどう)で20日午前7時すぎに大谷光淳 門主が長さが4メートルある「ほうき」でほこりを払うしぐさをする儀式を行いました。
このあと始まった「すす払い」には、僧侶や全国各地の門徒、それに地域の人たち、およそ300人が参加し、まず「すす竹」と呼ばれる竹の棒を両手に持ち、畳を一斉にたたきました。
広さが730畳余りある御影堂の中に白いほこりが舞い上がると、2メートル前後ある大きなうちわを持った人たちがあおいでほこりを外に送り出していました。
東京から初めて参加したという60代の門徒の女性は「1年間、無事に過ごせて、また来年も頑張ろうという気持ちになりました」と話していました。
また、この女性と一緒に来た88歳の女性は「米寿のいい記念になりました。寺の関係者だけでなく地域の人も参加しているのがいいです」と話していました。