宝塚歌劇団 劇団員死亡調査報告書 ホームページ掲載取りやめ

宝塚歌劇団に所属する25歳の劇団員が死亡した問題で、先月(11月)公表された「いじめやパワハラは確認できなかった」などとする調査報告書について、歌劇団は18日、ホームページへの掲載を取りやめたことを明らかにしました。
遺族からの要請などが理由だということで、歌劇団は改めて事実関係の精査などを行うとしています。

宝塚歌劇団の宙組に所属していた25歳の劇団員はことし9月、兵庫県宝塚市で死亡しているのが見つかりました。
歌劇団は先月14日、長時間の活動などで強い心理的負荷がかかっていた可能性は否定できないとする一方、いじめやパワハラは確認できなかったとする調査報告書の内容を公表しました。
報告書の概要はこれまでホームページ上に掲載されていましたが、歌劇団は今月18日、掲載を取りやめたことを明らかにしました。
その理由について、歌劇団はホームページで「調査報告書の内容のみにとどまることなく、ご遺族のお気持ちやお考えを真摯(しんし)に受け止め、引き続き誠実に協議してまいりたい」としているほか、遺族からの要請もあったとしています。
遺族側の代理人弁護士は今月7日に記者会見を開き、パワハラの証拠だとする劇団員と家族とのLINEのやり取りなどを公表したうえで、調査報告書の問題点を指摘した意見書を歌劇団側に提出したことを明らかにしていました。
歌劇団は意見書や会見の内容も踏まえて改めて事実関係の精査などを行うとしたうえで、「ご遺族には改めて正式な謝罪を申し上げる機会をいただけるように努めてまいりたいと考えております」とコメントしています。