くら寿司決算 海外事業が好調で売り上げ過去最高に

大阪に本社がある大手回転ずしチェーン、「くら寿司」のことし10月までの1年間の決算は、去年、すしの最低価格を引き上げたことに加え、海外事業が好調に推移したことなどから、売り上げは過去最高を更新しました。

「くら寿司」が発表した、去年11月からことし10月までの1年間の決算では、売り上げが前の年から15%増えて2114億円となり、過去最高を更新したほか、最終的な利益も15%増えて8億6300万円でした。
これは、去年・2022年10月にすしの最低価格を税込みで1皿110円から115円に引き上げるなど、商品ごとにきめ細かく価格を設定したことに加えて、アメリカや台湾での事業が好調に推移したことが主な要因です。
会社では、今後、アメリカでの出店を加速するなど、海外事業の拡大に力を入れていくことにしています。
「くら寿司」の岡本浩之取締役は、12日の決算会見で「資金は十分にあるので、アメリカでの出店を一気に加速していく。一方、東京電力福島第一原発の処理水の海への放出による業績全体への影響は軽微ではあるが、中国の店舗だけで見ると影響はそれなりに出ている。中国への出店について中長期的な戦略を変えるつもりはないが、処理水の影響を見極めながら慎重に判断していきたい」と述べました。