iPS細胞から生成の細胞移植 神戸の病院 “安全性が確認”

「網膜色素変性症」という目の病気の患者にiPS細胞から作った細胞を移植する世界初の臨床研究を行っている神戸市の病院は、移植から2年後も細胞が定着し、安全性が確認されたと発表しました。

神戸アイセンター病院などの研究グループは、「網膜色素変性症」という重い目の病気が進行した患者に、他人のiPS細胞から作った「視細胞」と呼ばれる網膜の細胞をシート状にして移植する世界初の臨床研究を進めています。
研究グループによりますと、3年前の2020年と、おととし(2021年)に移植手術を受けた2人の患者について移植から2年間の経過を詳しく調べたところ、移植した細胞は安定した状態で定着し、拒絶反応やがん化などの重い有害事象もなく、移植によって増えた網膜の厚みが維持されているのを確認したということです。
また、病状の進行は、移植しなかった場合と比べて同等か穏やかになる傾向が確認され、患者の1人は光の感度が向上し、機能が改善している可能性があるということです。
こうしたことから、安全性が確認され治療効果の可能性が示されたと評価しています。
神戸アイセンター病院の平見恭彦 副院長は、「治療法がなかった病気を治せる可能性が高まったので、一歩前進したと考えています。引き続き、この治療法の研究・開発に取り組んでいきたい」とコメントしています。