京アニ事件裁判 来年1月25日に判決の予定

「京都アニメーション」のスタジオが放火され、社員36人が死亡した事件の裁判で、検察は、7日、青葉真司被告に死刑を求刑しました。
一方、被告の弁護士は無罪を主張し、今後、裁判員や裁判官が評議を行ったうえで、判決は来年1月25日に言い渡される予定です。

青葉真司被告(45)は、4年前の2019年7月、京都市伏見区の「京都アニメーション」の第1スタジオで、ガソリンをまいて火をつけ、社員36人を死亡させ、32人に重軽傷を負わせたなどとして殺人や放火などの罪に問われています。
7日、京都地方裁判所で開かれた裁判で検察は、「京アニに筋違いの恨みを持った復しゅうで、日本刑事裁判史上、突出して多い被害者の人数と言える。京アニに作品を盗用されたという妄想が動機の形成に影響したが、限定的で極刑を免れる要素にはならない」などと主張し、被告には事件当時、完全な責任能力があったとして死刑を求刑しました。
一方、被告の弁護士は、「建物の2階、3階に被害が及ぶなど、被告には予期しない結果だった。被告は妄想の中で生き、妄想の中で今回の事件を起こしていた」などと述べ、精神障害により責任能力はなかったなどとして無罪を主張しました。
3か月余りにわたった審理が終わり、今後、裁判員や裁判官が評議を行ったうえで、判決は来年1月25日に言い渡される予定です。