枚方の「禁野本町遺跡」で「道路跡」見つかる

大阪・枚方市にある奈良時代から平安時代にかけての遺跡「禁野本町遺跡」の発掘調査で、幅12メートルと推定される「道路跡」が見つかりました。
都市の中央を南北に走っていたメインストリートだと考えられ、市は「当時では異例とも言える整備された都市の姿が明確になった」としています。

「禁野本町遺跡」は、国の特別史跡「百済寺跡」の北側に、奈良時代後半から平安時代初期にかけて栄えた古代都市の遺跡です。
朝鮮半島の古代国家・百済の王族の子孫である「百済王氏」が築き、南北900メートル、東西450メートルの範囲に碁盤の目のように道路が整備されていたことがわかっています。
枚方市によりますと、住宅開発に先立ってことし9月から10月に行われた発掘調査で、「百済寺跡」の北側に幅およそ2メートルの道路跡が見つかったということです。
都市の中央を南北に走っていたメインストリートの一部だと考えられ、「百済寺跡」との位置関係などから、道路全体の幅はおよそ12メートルあったと推定されるということです。
枚方市文化財課の井戸竜太さんは、「当時、都や国府でもない地方の都市では異例とも言える整備された都市の姿がより明確になった。街を築いた百済王氏の技術力の高さや、天皇との関係の深さを知る上でも貴重な発見だ」としています。