閉館の「なにわの海の時空館」活用へ事業予定者決まる 大阪市

10年前に閉館した大阪市の博物館、「なにわの海の時空館」について、大阪市は市内の観光コンサルタント会社が活用先の事業予定者に決まったと発表しました。

大阪・住之江区にあった「なにわの海の時空館」は、平成12年にオープンした海や港の歴史を紹介する博物館で、総工費176億円をかけてつくられましたが、入館者数の低迷などから10年前の平成25年に閉館しました。
大阪市は施設の撤去に多額の費用がかかることから、民間の活用先を探していましたが難航し、ことし9月、3回目の公募を行いました。
その結果、大阪市内の観光コンサルタント会社側が提示した▼活用内容が審査をとおったことや、▼施設などの土地の賃料が大阪市の予定価格を上回ったことなどから、24日、事業予定者に決まりました。
会社によりますと、海に浮かぶドーム型の施設や館内の大型の木造船は残し、新たな博物館として大阪・関西万博にあわせた再来年(2025年)3月ごろのオープンを目指すということです。
また、周辺には新たに建物を建て、国内外の富裕層を対象にした観光事業を展開する構想も進めていくということです。
事業予定者に決まった「シンフォニックスリール」の那須大輔さんは「大阪港湾エリアは万博やIRが行われる魅力的な場所だと考えている。国内外問わず、たくさんの人が訪れる施設にしていきたい」と話していました。
また、大阪市の横山市長は、「事業者が決まり非常にうれしい。ポテンシャルの高い場所なので、民間の知恵でベイエリアのすばらしい新拠点を築いてほしい。市としても可能なかぎりサポートしていきたい」と述べました。