宝塚歌劇団に労働基準監督署が立ち入り調査

今年9月、宝塚歌劇団に所属する劇団員(25)が死亡した問題で、労働基準監督署が22日に、歌劇団に立ち入り調査を行ったことが関係者への取材でわかりました。
今後、劇団員の活動実態を調べ、健康管理に問題がなかったかなどについて確認を進めるものとみられます。

宝塚歌劇団に所属していた劇団員(25)は、入団7年目の今年9月、兵庫県宝塚市で死亡しているのが見つかり、自殺とみられています。
遺族側は、亡くなるまでの1か月間、睡眠時間は午前3時から6時ごろまでの約3時間という状況が続き、時間外労働は277時間に達したと主張しています。
一方、歌劇団側が公表した調査報告書では、歌劇団の活動などを労働時間として算出した場合、1か月に118時間以上の時間外労働があったことになるとしていて、歌劇団の理事長は、記者会見で「安全配慮義務を十分に果たしていなかった」と述べていました。
この問題を巡って西宮労働基準監督署が22日に、宝塚歌劇団に立ち入り調査を行い、歌劇団の担当者から聞き取りをしていたことが関係者への取材でわかりました。
労働基準監督署は今後、劇団員の活動実態を詳しく調べ、健康管理に問題がなかったかなどについて確認を進めるものとみられます。
宝塚歌劇団はNHKの取材に対し「今後も労働基準監督署の調査に真摯に対応していきたい」とコメントしています。