京都 宇治田原町で耕作放棄地の茶の実から保湿用オイル開発

京都府宇治田原町で高齢化や後継者不足で、耕作放棄地となった茶畑でできた茶の実を使って開発した保湿用オイルを新たな特産品にしようという取り組みが始まっています。

宇治田原町は京都府内で2番目に茶の栽培面積が広く、宇治茶の主要な生産地ですが、高齢化や後継者不足で耕作放棄地となった茶畑が出始め、茶の花が咲いて実がなるところもあります。
そこで、地域おこし協力隊の高橋一樹さんが、耕作放棄地でできた茶の実から保湿用オイルを開発しました。
お茶の木は、摘み取るなどの管理をやめると花が咲いて夏から秋にかけて実をつけるということで、高橋さんは地面に落ちた茶色い実を慣れた手つきでかごに入れていました。
実は乾燥させたあと、絞るとオイルが抽出できるということです。
去年、試験的に町の観光施設などで販売したところ、20ミリリットル入りのオイル、100本がすぐに完売したということで、ことしは化粧品会社への納入も決まり、生産量を大幅に増やして事業を本格化させたいとしています。
高橋一樹さんは、「山あいの不便な場所にある茶畑は、新たな担い手も見つかりにくいので茶の実オイルを町の新たな事業にして、活用につなげていきたい」と話していました。