奈良 春日山原始林で外来種「ナンキンハゼ」伐採 生態系保つ

世界遺産に登録されている奈良市の春日山原始林の本来の生態系を保とうと外来種の「ナンキンハゼ」を伐採する作業が行われました。

奈良市の春日大社の聖域として守られてきた春日山原始林は、カシやシイなどの樹木がおよそ250ヘクタールにわたって広がり古都・奈良の文化財として世界遺産に登録されています。
しかし、奈良公園の街路樹として植えられた中国が原産の「ナンキンハゼ」が増え、奈良県は本来の生態系を守るために3年前から伐採の取り組みを進めています。
作業は、高さ20メートルほどに成長した「ナンキンハゼ」に専門の職人たちが登り、木の枝や幹をロープで結びながら少しずつ上から切り落とす「吊り切り(つりぎり)」という方法で他の樹木を傷つけないよう行われました。
そして、伐採が終わった木の切り株に土をかぶせて新しい芽が出ないようにしていました。
作業は14日も行われ、確認されていた木は全て伐採するということで、県は今後、新たな芽が出ていないか確認を続けることにしています。