阪神日本一 一夜明け関西各地は デパート記念セールにぎわう

プロ野球・阪神が38年ぶりに日本一になったことを受けて、大阪のデパートでは6日から記念のセールが始まり、開店と同時に多くの買い物客でにぎわいました。

38年ぶりの歓喜から一夜が明けて大阪・北区の阪神梅田本店では開店前にセレモニーが行われ、小森栄司 本店長が「激戦を勝ち抜き、セールを迎えることができて、うれしく思う。従業員もお客さんと一緒に日本一を楽しみたい」とあいさつしました。
続いてタイガースのマスコットキャラクター、「トラッキー」らがくす玉を割って日本一を祝いました。
デパートの前にはおよそ2000人の長い列ができ、通常より40分早い午前9時20分に開店すると、それぞれ目当ての物を買い求めていました。
セールでは、パッケージに日本一を祝うメッセージが入ったバウムクーヘンなどの菓子や、福袋などが販売されています。
長崎県から訪れたという30代の女性は、「きのうはテレビで試合を見ていたのですが、日本一の雰囲気を味わいたくて来ました」と話していました。
通っている小学校が休みだったため訪れたという小学2年生の男の子は、「優勝セールのときは売り切れてしまい買うことができなかったので、日本一の記念品を買えてうれしいです」と話していました。
神奈川県から訪れた50代の男性は、「日本一の瞬間を球場に行って生で見てきました。せっかく大阪まで来たので、セールも楽しんで帰りたいと思います」と話していました。

【一夜明け神戸で号外】
プロ野球、日本シリーズの第7戦で、阪神が38年ぶりの日本一を決めたことを受けて、6日朝、神戸市内では、新聞の号外が配られ、ファンからは喜びの声が聞かれました。
59年ぶりに関西のチームどうしの対戦となったことしの日本シリーズは、阪神とオリックス、ともに3勝で迎えた第7戦で、阪神がオリックスに7対1で勝って38年ぶり2回目の日本一に輝きました。
一夜明けた6日、神戸市中央区のJR神戸駅前では、午前8時ごろから地元の新聞社が号外を配り、道行く人たちが次々に受け取っていました。
神戸市の40代の男性は、「日本一が決まった瞬間、自宅で祝杯をあげました。きょう、帰宅したあとに家族みんなで号外を読むのを楽しみにしています」と話していました。
明石市の76歳の男性は、「前回、阪神が日本一になったときは私は38歳だったので、長生きしていて本当によかった。オリックスは強かったので、なんとか決戦で勝ててよかった」と話していました。
号外のほかに、スポーツ紙を手にしていた40代の女性は、「生まれたときから阪神ファンだったので、ようやく日本一になってくれてとてもうれしい。来年も勝ち続けて常勝球団を目指してほしい」と話していました。

【尼崎の商店街 ボード「日本一」に】
プロ野球・日本シリーズで阪神が38年ぶりに日本一を決めたことを受けて、熱烈なファンが多い兵庫県尼崎市の商店街では、マジックナンバーを示すボードが「日本一」に貼り替えられ、アーケード内はお祝いムードに包まれました。
尼崎市の尼崎中央三丁目商店街では、阪神の日本一へ向けたマジックナンバーを示すカウントダウンボードを独自に掲げていて、一夜明けた6日、マジックナンバー「1」になっていた表示を貼り替える催しが行われました。
アーケード内には多くのファンが集まり、「阪神タイガースおめでとう」というかけ声とともに、「祝 38年ぶり 日本一」と書かれたパネルに貼り替えられると、一斉に拍手がわき起こり、「六甲おろし」を合唱するなどお祝いムードに包まれました。
地元の59歳の男性は「長い間、応援し続けてきたので、商店街のボードが『日本一』になった瞬間を見ることができて感無量です」と話していました。
東京から駆けつけたという24歳の女性は「この商店街はファンにとってとても特別な場所で、地元の人と一緒に日本一を祝うことができてとてもうれしいです」と話していました。
また、尼崎中央三丁目商店街振興組合の寺井利一 理事長は「この瞬間を長年、待ちわびていました。阪神の日本一をきっかけに商店街全体が昭和の時代のころのように盛り上がっているのを見て本当にうれしいです」と話していました。

【商店街では記念セールも】
尼崎中央三丁目商店街では、阪神の38年ぶりの日本一を記念したセールが各店舗で行われています。
このうち、メガネの販売店では、38年ぶりの日本一にちなんで、通常3800円のスポーツ用のサングラスを380円で販売していて、店内は買い求める多くの人でにぎわっていました。
店長の谷口哲朗さんは「昨夜は泣きながらテレビを見ていました。このうれしさを地元の人とも共有して、地域を盛り上げていこうと思い赤字覚悟で販売しています」と話していました。
また、商店街を訪れた人たちには岡田監督の好物として話題になったパイン味のアメが配られ、日本一の喜びを分かち合っていました。

【「虎神殿」にファンがお礼】
阪神タイガースの38年ぶりの日本一から一夜明けて、滋賀県長浜市のJR虎姫駅にある虎をまつった神殿では、訪れた地元の阪神ファンが優勝のお礼を伝えていました。
長浜市のJR虎姫駅には、阪神タイガースにあやかって町おこしをしようと、周辺の商店街が20年前につくった虎をまつるユニークな神殿、「虎神殿」があり、ファンからは「タイガースの勝利の女神」と親しまれています。
6日は午前9時ごろにユニフォーム姿の地元のファン9人が参拝し、かしわ手を打って、優勝のお礼を伝えていました。
そして、全員で万歳三唱をしたあと、駅を利用する人たちに岡田監督の好物として話題になったパイン味のアメを配って日本一の喜びを分かち合っていました。
東京から訪れたという阪神ファンの女性は「38年ぶりの優勝を味わうことができて、生きていてよかったと思いました。虎神殿を見ることができて感激です」と話していました。
神殿を管理している多賀冨美男さん(70)は「虎神殿ができてからチームが日本一になるのは初めてなので、最高の気分です」と話していました。

【和歌山のショップにぎわう】
阪神タイガースのグッズを販売する和歌山市内の店も38年ぶりの日本一を祝う多くのファンでにぎわっています。
和歌山市内にある「阪神タイガースショップ」ではレプリカのユニフォームやタオル、それに選手たちのグッズなど、あわせておよそ2000アイテムを販売しています。
6日は午前から38年ぶりの日本一を祝ってファンが次々に訪れました。
40代の女性は「“アレ”の“アレ”決めてくれて最高です。きのう飲んだお酒はおいしかったです」と話していました。
また、60代の夫婦は「孫用のお箸やタオルなどを買いました。38年前にファンになり、悔しい思いもたくさんしてきたので感慨深い。阪神の日本一を2回見られたのでもう1回見たいです」と話していました。
店では、ことし9月に阪神がリーグ優勝してからこれまでの売り上げが去年のおよそ10倍に達していて、6日は、商品などの問い合わせの電話がふだんの5倍になったということです。
日本一記念グッズは今月21日から販売する予定で、販売当日はスタッフを増やして対応するということです。
村田弘至 店長は「大変うれしいです。グッズを飾ってもらったり、ユニフォームなどを着てもらったりして来年も応援してほしい」と話していました。

【オリックス声援感謝セール】
プロ野球の日本シリーズでオリックスは阪神に敗れ日本一を逃しましたが、大阪・阿倍野区のデパートでは声援を送ってくれたファンに感謝するセールが始まりました。
オリックスは2004年(平成16年)に近鉄バファローズと合併していて、近鉄百貨店では関西を中心とする各店舗で6日からファンの声援に感謝するセールを始めました。
このうち大阪・阿倍野区の「あべのハルカス近鉄本店」は、衣料品や食料品などおよそ4万点を通常より3割から6割ほど安く販売しています。
セールでは、山本由伸投手の背番号18にちなんでマフラーが1800円で売られているほか、中嶋聡監督の背番号78にちなんで焼き肉用の牛肉のセットが7800円で販売されていて、訪れた人が次々に買い求めていました。
夫婦で訪れた堺市の70代の男性は、「ソフトバンクのファンですが、セールが楽しみで来ました。前回のリーグ優勝セールでも、多くの人でにぎわいましたが、きょうも平日なのに人が多く驚いています」と話していました。
近鉄百貨店のセールは、今月12日までの7日間行われるということです。