「津波防災の日」を前に 南海トラフ巨大地震を想定した訓練

11月5日の「津波防災の日」を前に、大阪・堺市では3日、南海トラフ巨大地震を想定した訓練が行われ、警察や消防、それに民間企業などが救助方法や物資の運搬などで連携を確認していました。

大阪・堺市で行われた訓練には、警察や消防、それにインフラ関係の企業などからおよそ900人が参加しました。
訓練は南海トラフ巨大地震が発生し、大阪府に大津波警報が出た想定で行われ、まず警察や消防などが避難を呼びかけたり、逃げ遅れた人をヘリコプターで救助したりしました。
さらに会場には、地震で倒壊した建物に見立てた小屋が設けられ、警察の警備犬が内部に人が取り残されているのを見つけたあと、自衛隊員が建物を覆う土砂などを取り除いて救出していました。
今回の会場は大規模な災害が起きた時に物資の集積や配送に使う拠点として国が整備した場所ということもあり、食料などを載せたトラックからフォークリフトで荷物をおろして仕分けを行う場所まで運ぶ手順なども確認していました。
近畿地方整備局の魚谷憲副局長は「大規模災害時には行政だけでなく、民間企業などさまざまな機関や住民との連携が欠かせない。この訓練がさまざまな機関にとって災害に備える意識の高まりのきっかけになればと思っている。今後も訓練を重ねていきたい」と話していました。