阪神は下村投手 オリックスは横山選手 単独1位指名で交渉権

プロ野球のドラフト会議が行われ、阪神は青山学院大の下村海翔投手、オリックスは長野の上田西高校の横山聖哉選手をそれぞれ単独1位で指名し交渉権を獲得しました。

プロ野球のドラフト会議は26日午後5時ごろから都内のホテルで始まり、去年までは新型コロナの影響で12球団が別々の部屋に入りオンラインで行われましたが、ことしは4年ぶりに関係者が一堂に集まり、観客も入る中で行われています。
去年は9つの球団が1位指名選手を事前に公表しましたが、ことしは4球団にとどまっていて好投手が数多くそろう中、何球団が競合するのか注目されました。
阪神は1位で青山学院大の下村投手を単独指名し、交渉権を獲得しました。
下村投手は兵庫県出身の右ピッチャーです。
ひじを柔らかく使った腕の振りから投げ込まれる最速155キロのストレートとカットボールやカーブを織り交ぜたピッチングが持ち味でことしの大学日本代表にも選ばれています。
また、オリックスは1位で長野の上田西高校の横山選手を単独指名し交渉権を獲得しました。
横山選手は強打とショートでの安定した守備が持ち味の右投げ左打ちの内野手です。
高校通算で30本のホームランを打ち、ことしの夏はチームの中軸として8年ぶりの甲子園出場に大きく貢献しました。

【阪神1位 下村投手の評価】
阪神がドラフト1位で交渉権を獲得した青山学院大の下村海翔投手について、担当スカウトは「安定感抜群の最速155キロ右腕。しなやか、かつ力強い投球フォームから両サイドに投げ切れる制球力があり、完成度が高い。1年目から活躍が期待できる選手だ」と評価しています。

【下村投手“関西魂で頑張る”】
青山学院大の下村海翔投手は都内の大学のキャンパスでドラフト会議の様子を見守りました。
そして、阪神から1位で指名されると、少し驚いた表情を浮かべたあと、笑顔を見せていました。
下村投手は記者会見で、「こんなに早く呼ばれると思っていなかったので、びっくりしたのが最初の感想だ。正直、指名された瞬間は頭が真っ白になった」と心境を語りました。
阪神の印象については「兵庫県西宮市出身で阪神の試合を小さいころから見てきたのでうれしかった。自分もそうだがファンが熱狂的で地域の人から愛されているチームだ」と話しました。
また、ドラフト会議の様子を一緒に見守り、広島が交渉権を獲得したチームメートの常廣羽也斗投手については「常廣投手がいたから頑張れた。負けたくないと思って練習し、支えられてきたので、対戦するときは思いをぶつけたい」と話しました。
そのうえで「阪神にはすばらしい投手がいっぱいいるが、戦力になれると思うので、頑張りたい。ファンから愛される選手になれるよう関西魂で頑張ります」と意気込みを話していました。

【オリックス1位 横山選手の評価】
オリックスがドラフト1位で交渉権を獲得した上田西高校の横山聖哉選手について担当スカウトは「走・攻・守、三拍子そろった高校生ナンバーワンのショート。軽快なフットワークと投手としても最速149キロを誇る強肩を生かした守備は一級品。身体能力も高く将来性抜群の逸材だ」と評価しています。