阪神の日本一に備え 大阪府警 1300人態勢で警戒へ

阪神とオリックスによる59年ぶりの“関西対決”となる日本シリーズは28日に開幕します。
阪神が日本一になった場合、大阪・ミナミにある道頓堀を中心に多くのファンが集まることが予想されるとして、大阪府警察本部はリーグ優勝時と同じ規模のおよそ1300人の態勢で警戒にあたることにしています。

先月14日に阪神がリーグ優勝した際、ミナミの道頓堀川にかかる戎橋の周辺には多くの人が集まり、バンザイをしたり「六甲おろし」を合唱したりして優勝を祝いました。
2003年のリーグ優勝時には戎橋から5000人以上が川に飛び込む騒ぎとなり、1人が死亡したことから、大阪府警察本部はおよそ1300人の態勢で警戒にあたりました。
その結果、先月は26人が飛び込んだもののけがはなく、大きなトラブルなどもなかったということです。
こうした状況を踏まえて、警察は28日に開幕する日本シリーズで阪神が日本一になった場合も、同じ規模のおよそ1300人態勢で警戒にあたることにしています。
このうち戎橋では、混雑の程度に応じて3段階に分けて通行規制を行う予定です。
▼第1段階では、警察官が橋の中央に立って歩行者を誘導し片側通行に、▼さらに混雑した場合は第2段階へ移行し、橋の南側から北側への一方通行にします。
それでも混雑が解消しない場合は、▼第3段階として橋を一時的に通行止めにするということです。
このほか、いわゆる「DJポリス」と呼ばれる機動隊員を配置したり、戎橋の西側にある道頓堀橋に歩行者が立ち止まらないよう周囲の視界を遮るシートを設置したりするということで、警察はこうした対策によって人が密集することによる事故などを防ぎたいとしています。

【兵庫県警 480人態勢で警戒へ】
プロ野球の日本シリーズで阪神が日本一になった場合、甲子園球場や繁華街を中心にファンなどで混雑が予想されるとして、兵庫県警察本部は480人態勢で警戒にあたることにしています。
阪神とオリックスによる“関西対決”となる日本シリーズは、今月28日開幕し、31日から来月2日までの3日間は甲子園球場での試合が予定されています。
阪神が日本一になった場合、繁華街を中心にファンなど多くの人で混雑が予想されるとして、兵庫県警察本部は日本シリーズ進出を決めた日とほぼ同じ規模の480人を動員し、▼甲子園球場や、▼繁華街にあるJR三ノ宮駅、それに、▼阪神尼崎駅の3か所の周辺に警察官を重点的に配置して警戒にあたることにしています。
具体的には、▼各警察署や県警本部の交通部門から合わせて210人が専従で雑踏警備や交通誘導にあたるほか、▼機動パトロール隊などからも合わせて270人が状況に応じて配置されるということです。
兵庫県警地域企画課は「リーグ優勝や日本シリーズ進出を決めた際には目立った混乱はなく、多くの人が現場の警察官の誘導に協力してくれた。今回も冷静な対応をお願いしたい」と話しています。