和歌山 那智勝浦町の青岸渡寺に修験道の拠点「行者堂」再建

世界遺産に登録されている和歌山県那智勝浦町の青岸渡寺に、かつてあった修験道の拠点「行者堂」が再建され、21日朝にその落慶式が行われました。

紀伊半島南部の山あいは、「熊野修験」の地とされ、古くから山伏などの修行の場となってきました。
青岸渡寺のある那智山でも、多くの山伏が修行をしてきましたが、明治時代以降「熊野修験」は途絶え、かつての信仰の拠点「行者堂」は取り壊されました。
今回再建された「行者堂」は、その「熊野修験」を復活させようと去年から建設が進められてきたもので、落慶式には関係者およそ140人が集まりました。
式典ではまず、「行者堂」の完成を祝って太鼓が演奏されました。
そして、寺の副住職が護摩木を火に投げ入れ、祈りをささげると、訪れた人たちは手を合わせて読経に加わっていました。
この青岸渡寺の「行者堂」は、修験道の開祖とされる「役行者(えんのぎょうじゃ)」の像が、安置されていて「熊野修験」の新たな信仰の場として開放されます。