和歌山 有田 ENEOS和歌山製油所が操業停止

地域経済の中心的な存在だった和歌山県有田市の「ENEOS和歌山製油所」が生産の効率化のため、16日、操業を停止しました。
ENEOSは、今後、跡地を活用して持続可能な航空燃料「SAF」の製造など再生可能エネルギーの供給を目指すということです。

石油元売り最大手のENEOSの和歌山製油所は、1941年に和歌山県有田市で操業を開始し、ガソリンなどの燃料を中心に生産してきました。
しかし、去年(令和4年)1月、生産の効率化を進めるためとして操業停止の方針を明らかにしていて、16日午前、原油処理の機能を停止しました。
当面はタンクなどから有害物を除去する「無害化工事」などで一定の雇用は維持されるということで製油所として最後の出勤日となった16日もENEOSや協力会社の従業員はふだんと変わらない様子で出勤していました。
跡地については、脱炭素化を進める「GX=グリーントランスフォーメーション」のモデル地区とするビジョンを掲げていて、持続可能な航空燃料「SAF」の製造など、再生可能エネルギーの供給を目指すとしています。
有田市の70代の男性市民は、「製油所は生まれたときから身近にあったので残念ですがしかたがないと思います。有田市が衰退しないように今後の事業に期待したいです」と話していました。